「もし、アドラー心理学で子育てをするパパの頭がハゲたら?」
図書館で本を借りた。「すごい人のすごい話」という本だ。僕はこの本を電車の中で読んでいる。帰りの電車だ。まだ、3分の1ほどしか読み終えていない。だが、この本、おもしろいよ。とてもおもしろい。
つい先日も電車の中で読んでいた。帰りの電車だ。込み合う電車の中。僕はたまたま席に座ることができた。その席というのが、4人座れるボックス席だ。つまり2対2で向かい合って座るようになる。
もちろん、会話はない。
それで、例のごとく「すごい人のすごい話」を読み進めていた。この本は著者の荒俣宏さんが、すごいと思う人に話を聞くという内容だ。さすが、博学者。多種多様なジャンルの方々が登場される。
本の内容はインタビュー形式で進められる。なので、とてもスイスイと読み進めることができる。
僕は4人目の登場人物のインタビューを読んでいた。内容は「板見智さんと検証するハゲの噂」というタイトルだ。
ハゲということについてインタビューされている。内容は図書館で借りてみてみてほしい。今日は内容について書きたいのではない。
というのも、僕の向かい側の席には小太りの男性が座っていた。
この方が、おハゲになられていたのだ。
☆一人会議☆
誰が悪いわけでもない。ある日ある時ある場所で、たまたま読んでいた「すごい人のすごい話」の中に出てくる「ハゲの噂」
そして、目の前に座っている、おハゲになられた人。
僕も悪くないし、もちろん、その方も悪くない。
本も悪くないし、もちろん、おハゲになられたこと自体も悪くない。
ただ悪いのは
ばつが悪いだけだ。
それで僕は、一人で会議をすることにした。
議題は「もし、アドラー心理学で子育てをするパパの頭がハゲたら?」
略して「もしドラ」である。
☆僕にとれる選択肢☆
ハゲは問題ではない。結果だ。
問題というと、なんだか悪いイメージがつきまとう。だから、ハゲは決して問題ではないのだ。ただ、髪の毛が少なくなる。もしくは、なくなってしまったという結果なのだ。
人生は、結果について「どうするか?」が常に問われるのだ。
僕のブログの中でよく引用させていただく、アドラー先生の言葉がある。
「もっとも重要な問いは、どこから?ではなくどこへ?である。」
そう、そうなのだ。
結果について「どうして?」と考えるのではなく「どうするか?」と考える方が有意義だ。ハゲてしまったという結果に対して「どうして?」ではなく「どうするか?」と考える方がよさそうだ。
僕は3つの選択肢があると考えた。
1、かくす
2、はやす
3、受け入れる
ハゲたという結果について僕にできることはこの3つ。
仮に1番を選んだとしよう。ハゲているという結果を隠すことを選ぶ。ということは「かつら」を被るということだ。
仮に2番を選んだとしよう。ハゲという結果に対し、再起を図っているわけだ。ということは「植毛」もしくは「育毛」ということになる。
仮に3番を選んだとしよう。ハゲという結果に対し、その事実を真摯に受け止めているわけだ。ということは「そのまま」もしくは「ありのまま」ということになる。
☆なにを選択するのが生きるのに便利か?☆
僕にとれる3つの選択肢。もちろん、どれが正しくて、どれが間違っているというものはない。もちろん、実際におハゲになられている方は真剣に考えて、例えば「かつら」を選ぶかもしれないし、「育毛」を選ぶかもしれない。
それは、その人が自分で選んで実行したという点でどれも正しいのだ。
それで、僕はどれを選んだかというと、僕の性格的にも3番だと思う。「受け入れる」ということを選択した方が、僕自身にとっては便利だと思っている。
この結論を導き出したのには、いろんな理由がある。だが、それを書いてしまうのは、僕の取り扱い説明書を見ず知らずの人に見せてしまうようで、なんか嫌だ。
ジブリの映画「ゲド戦記」の世界でも「真の名」を明かしてしまうと、悪い魔女に操られてしまうのだ。
だけど、それではいけないので、理由を一言でいうとこうだ。
僕はポジティブなハゲになれる
それが理由だ。
☆さいごに言っておきたいこと☆
ここにきてなんだが、「すごい人のすごい話」の中から引用したい
板見 少なくとも、人間の体を人間がすべてコントロールできると思ってはいけないと思います。男性型脱毛症についてはとにかく正しい知識を身につけ、積極的に医師の診療を受けていただきたい。と同時に、ある年齢になってからの脱毛は、おおらかに受け止めることも大切ではないでしょうか。自然のなりゆきであると。
荒又 与えられた条件に耐えることにも、人生の味わいはあるからなぁ。人間も五〇歳を過ぎたら、世俗の欲望を捨てる覚悟が必要かもしれない。私も、「自然が出家させてくれている」と思うようにしようかな。(笑)
著書:すごい人のすごい話 P114-115より
僕もハゲたときには出家しよう。
ーおしまいー