「子育てをもっと大きな視点で考えてみよう!」
僕が小学生ぐらいのとき、映画を見るのが好きでした。それは、父親の影響が大きかったと思います。父はよく洋画を見ていました。ジャンルはアクション映画です。例えば、スチーブン・セガールの映画はよく見た記憶があります『刑事ニコ』とか。
それで、映画を見ていて、僕は子どもながらに不思議に思っていたことがあるんです。それは、
『なぜ、この人たちは、こんなに人前でブチュブチュとチューをするんだろうか?』
ということです。
ピュアですね(笑)
率直に、恥ずかしくないんだろうか?とも思ったし、アメリカではこれが普通なのか?という感じもありました。それに、日本の小学生だった僕は、人前でチューをする大人を見たことがありませんでした。なので、映画のそういった描写は当時、とても不快だったように記憶しています。
不快というのは、性的な意味というよりは、現実世界とのギャップというか、違和感という方がいいような気がします。
それで、話は現在に戻って、最近、こんな本を読みました。
謎の独立国家ソマリランド そして海賊国家プントランドと戦国南部ソマリア (集英社文庫)
- 作者: 高野秀行
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2017/06/22
- メディア: 文庫
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その中から特に印象に残った個所を引用したいと思います。
実際、私が自分で田舎を訪れると、その意味がすぐに分かった。
タリバンはとんでもないと国際社会では言われる。
テレビ、音楽、映画、写真撮影、サッカー観戦、飲酒、親族以外の男女が会話すること・・・そういったことを全面的に禁止した。逆らえば殺される。とくにそう訴えるアフガン人が都市部のインテリの人たちだから、説得力をもって聞こえた。
だが、田舎に行けば、どうか。電気がない。したがってテレビもラジカセもない。カメラも写真屋もない。酒を出すようなレストランもないし、映画館もない。男女が二人きりでデートするような環境でもない。
要するに、村の人とたちにとって、タリバンの「カルト的な禁止事項」はいっこうに苦にならないのだ。逆らう必要がないから罰を受けたり殺されることもない。~中略~
イスラム原理主義・過激派の思想は、「コーランの世界に戻れ」ということである。なぜ戻らなければいけないかというと、今の社会は堕落し、本来のイスラムから逸脱してしまっているからだ。その最大の元凶は、西洋文明なのだ。欧米が持ち込んだ酒、性の解放、金とモノへの妄執、宗教の否定にもつながる科学万能主義・・・
僕はイスラム教徒ではないので、この考えに賛成か反対かということは言えません。ただ、この話としては"とても共感できる"と感じました。
小学生の頃のピュアな僕。その時に感じた違和感って今でも僕の中で残っています。だから、人前でチューをするなんて、僕は「お下劣」だと思うし、「お下品」だとも思うし、「助平」だと思うんです。
ただ、そう思う自分がいる一方で、『自分は古い価値観の人間だ』と感じる自分もいるのです。
僕ももう34歳になりました。だから、今の若い子たち、、、例えば、高校生ぐらいの子は、それが普通なんだと思います。つまりは、人前でチューするぐらいは平気なんじゃないでしょうか?分からんけど。。。(笑)
それで、今日は「人前でチュー」するかどうかの話ではなくて言いたいことは「グローバリズム」の話なんです。
これって、アメリカの価値観が普通であって、日本の価値観が劣っている、もしくは古いということじゃないかと思うんです。いや、そもそも、普通とか劣っているということ自体がないと思うんですが、それをどこかで、「日本の価値観は古い」と思ってしまっている自分がいるということです。
これって怖いことだと思いませんか?
自分の知らいない間に、自分の価値観が古いことになってしまっている。。。
それじゃあ、「グローバリズム」の意味って何でしょう?ネットにはこう書いてありました。
『地球を一つの共同体とみなし、世界の一体化を進める思想である。』
つまりは、アメリカの考え方で地球を統一しようということだと思っています。つまり、個人の自由にすればいいじゃないかと。自分がしたいことをすればいいじゃないかと。ほしいものはほしいだけ手に入れればいいじゃないかと。。。
それで、ここにきて、僕たち、、、特に子を持つ親が考えなくてはならないのがコレだと思います。つまり
『そうして生きることが幸せなのか?』
ということです。
より広く、よりたくさん、より自由に。
これって、いい生き方なのでしょうか?未来の子どもたちに残すべき考え方でしょうか?
この考えのもので進んでいくと、僕の子どもたちが大人になるころにはどうなっているのでしょうか?
じゃあ、子どもの子どもは?そのまた子どもの子どもは?
果たして、どこまで持続可能なのでしょうか?
『お前の話はわかった、じゃあ、どうすればいいんだ?』
ということですよね。
すみません。残念ながら、この問題にたいして、僕は答えを持っていません。だけど、一つヒントにつながる考え方に出会いました。今日はそれをシェアして終わりにします。
もし、この考え方に共感してくれる人がいれば嬉しいですし、これが何かしらのアクションにつながればいいなぁ~と思っています。そして、これは僕自身の今後の大きなテーマであると思うし、それを子どもと一緒に、または、家族全員で考えていくべきだと考えています。
『自分の小さな暮らしを愛し育てていく。』
こんな当たり前のことがグローバリズムには欠けている気がしてならないからです。
「過渡期に地方で仕事を生み出すには?」という問題に対する唯一の答えは「有機化」です。今まで分断されていたヒト・モノ・コトを繋ぎなおすことです。グローバリズムは世界の隅々にまで及んでいます。そこに分断された市場が有れば、どんな小さな市場にでもグローバリズムは触手を伸ばしてきます。グローバリズムと対抗できる唯一の方法は有機化です。地方の中で有機化が生じれば、それはローカル化を意味します。例えば地産地消のように。
「月3万円ビジネス」著者:藤村靖之 P134より