「34歳の僕が5歳の長男に勇気づけられた!しかしそれは"楽しい"という感情ではなかった話。」
僕はお酒が好きだ。しかし、ここ1カ月、ほとんどお酒を飲んでいない。これにはわけがある。それは、5歳の息子から「お父ちゃん、あんまりお酒を飲みすぎたらだめだよ」と言われたからだ。
今日の目次だよ。ヒックッ、ヒックッッ
なぜ、息子が僕に対してお酒を控えるように言ってきたのか?それは、6月の上旬に行った健康診断の結果が悪かったからだ。肝臓の数値が高かった。これはアルコールの取りすぎが原因らしい。
family-base-camp.hatenablog.jp
それで、健康診断の結果をうけ、家の近くの病院で再検査も受けたのだが、とりあえず、様子を見るということで落ち着いた。つまり、大きな病気には至らなかったということだ。
健康診断の結果、数値が悪かったことは妻には話した。まぁ、妻からは一通り「お酒は控えなければいけない」とか「もう30代なんだから健康に気を付けないといけない」などという"嬉しい小言"を頂いた。
もちろん、右から左へ受け流したが。。。
妻と健康診断の結果についてはなした翌日、ご飯を食べてぼーっとしていたところで息子に言われたと記憶している。
「お父ちゃん、あんまりお酒を飲みすぎたらだめだよ」
という言葉を。もしかすると、息子は僕と妻の話を聞いていたのかもしれない。
それで、この言葉が、妙に、心に残った。
僕のこころの中のふだん触らない部分に触れられた感じがしたのだ。
☆僕にとってお酒を飲むのは良いこと!☆
考えてみると、僕にとってお酒はいいことなのだ。数値が悪いといっても、そこまで大酒を食らうわけではない。ただ、一般的に、ほかの人よりは飲む量が多いということは自覚している。
それで、お酒を飲む方はご理解いただけると思うのだが、お酒はまず、おいしい!そして、、料理をさらにおいしくする効果があるように思う。ついでに、手っ取り早く酔えるので、いやなことを忘れることができる。(と思っていた。)
だから僕にとって、お酒を飲むということはいいことなのだ。
それで、これが家族にとってどうだったか?というと、家でお酒を飲むときも、別段、悪酔いをするわけでもなく、むしろ上機嫌になる。上機嫌といっても、飲んで大はしゃぎをするわけでもないので、迷惑をかけてはいないつもりだ。
ただ、声は大きくなるらしいが。。。
だから、僕にとってお酒とは、人に迷惑をかけるわけでもなく、それでいて、楽しく呑むという感じだ。だから、僕にとってお酒を飲むということはいいことなのだ。
☆健康診断の結果でどうやら事情が変わったようだ☆
健康診断を受けるまでは、僕にとってお酒はいいもので、かつ、ほかの家族にとっても、僕がお酒を飲むことは、まぁ、いいものだったと思う。
だが、健康診断の結果が悪かったことで事情が変わってしまった。
どういう風に変わったか?というと、お酒を飲むということは
僕にとっては良いこと
だけど
家族にとってはやめてほしいこと
に変わったのだ。
なぜ、ほかの家族は、僕にお酒を飲むことをやめてほしいと思ったのか?というと健康診断の結果が悪かったからだ。もう少し掘り下げると、このまま、お酒を飲み続けていると、いつか体が壊れてしまうことが、はっきりとわかったからだと思っている。
だから、家族は僕にお酒を飲んでほしくない。と思っている。だけど僕は、お酒が好きだし、飲みたいと思っていた。
☆5歳の息子から言われたことで考えたこと☆
息子から、「お酒を飲みすぎたらだめだよ」なんて言われたのは初めてだった。というか、むしろ、買い物に行ったときなんかに「お父ちゃんにビール買ってあげて!」といってくれるほどだった。
その息子から「お酒を飲みすぎるな」と言われた、35歳の梅雨明け前の夜。
人間はみんな、自分のしたいことをするなと言われると嫌なものだ。
例えば、タバコを吸う人なら、禁煙しろといわれたら?
釣りに行く人なら、釣りなんかに行くなと言われたら?
パチンコに行く人なら、ギャンブルはするなと言われたら?
決して、おもしろくはないだろう。
僕だってそうだ。
本来、お酒が好きなのに、それをやめろと言われたら、僕だって面白くないし、楽しくもない。
だけど、僕は考えた。
「これって、家族にとって本当にいいことなんだろうか?ホントはお酒が体に良くないという事実をうやむやにしてきたんじゃないのか?今回の健康診断の結果で数字として悪い結果が出ている。それでも、好きなお酒を飲み続けることが家族にとってどうなのか?」
それで僕は、お酒を控えることにした。あれから約1カ月。
社交辞令以外、ほとんどお酒は飲んでいない。
☆「したいこと」と「すべきこと」の違いが分かった35歳の夏☆
したいこと と すべきこと。
僕にとってしたいことは
お酒を飲みたいということだ。
だけど、僕がすべきこと、それは
お酒をやめることだ。
なぜなら、それが家族にとって良いことだからだ。
したいことをやめて、すべきことをする。
これには勇気が必要だ。アドラー心理学ではこのような方向に人を援助することを勇気づけという。
だから、35歳の僕は5歳の息子に勇気づけられたわけだ。
例えば、お酒をやめる事。もし、僕が独身で独り暮らしなら、前と変わらず好きなだけ飲んでいただろう。
しかし、僕は、「お酒をやめて」と言ってくれた家族がいる。それは、家族が僕を必要としてくれているということだと理解している。身体を壊してしまうことが、家族にとっては不幸なことだから、今のうちにやめてと言ってくれているわけだ。
僕を必要としてくれている家族のために、自分のしたいことをやめて、すべきことをする。
自分のしたいことが、そのまま、家族にとってもすべきことなら、それはとても喜ばしいことだ。例えば会社で働いて、家族を養っていくこと。
だけど、今回のように、自分のしたいことが、家族にとってはすべきじゃないことがある。
それは、嬉しいという感情とはまた違う。怒りという感情かと言われれば、またそれも違う。
僕にはこの感情を表現する力がない。
ただ、一つだけ。僕はあれから息子にこんな話をした。
「お父ちゃんに、お酒をやめてって言うてくれてありがとう!」
これを感謝と言うのかもしれない。
ーおしまいー