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銃剣道が中学武道に追加されるってよ!

 

headlines.yahoo.co.jp

 

銃剣道、聞きなれない言葉だ。今朝のニュースで中学校の保険体育必修の武道の一つとして加えられるそうだ。
これがどんな武道か知っている人は少ないのではないか。僕も知らなかったので、調べてみた。
 銃剣道。名前だけ聞くと「なんと物騒な。(ブルブル)」という印象を受けるのではないか?銃と剣という二つの武器が合わさっている。使用するのは木銃という、剣道の竹刀と銃が合わさったような武具だ。


全日本銃剣道連盟のHP
によると

 

銃剣道は、槍術の「突き技」を基調として明治初期に創成され発展した武道であり、木銃を用いて相手の喉・胴等への「突き技」で競い合う競技です。

昭和31年に全日本銃剣道連盟が結成され、現代の武道として古来伝統武道の真髄を継承 しつつ発展してきました。

 

ということだ。

それで、試合の動画があったので見てみたい。


平成28年度 全国都道府県対抗銃剣道大会 成年の部 決勝 大将戦 Jukendo

 本当だ!突いて突いて突きまくっている!大声をあげて突きまくっているではないか!
しかし、のどを突かれて、痛くないのだろうか?
中学校で指導するときにも、この「のどを突く」ルールは適用されるのだろうか?

ぼくは銃剣道という武道を見るのはこれがはじめてだ。感想は、意外と面白そうなのではないか?ということだ。「意外と」というと失礼なのだけれど、そもそも、銃剣道という名前でかなり"手荒な武道なのではないか?"と思っていた。

 それは銃剣道ということばで、想像するのは、やはり、戦時中ということだろう。
戦時中ってルールがないってことじゃないですか。だって、どんなことをしても生き残らないとダメでしょう。だから、銃と剣と使って

「どんなことをしても相手に勝つ!」

みたいな目標があり、その目標を達成するために、銃と剣をつかう技術が使われるのならば、かなり危険な武道ということになる。

そういうことを、想像していたのだが、銃剣道は極めてシンプルなようだ。

こちらは、連盟のHPにあった、基本技の紹介動画だ。

 


銃剣道 其の一 Jukendo PART1

 

相手の急所一転をめがけて、突く。これはかなり集中力が鍛えられそうだ。それでいて奥深いと思う。

シンプルなものほど、簡単に見えて奥深い。例えば、陸上がそうだと思う。陸上って、ただ、走るだけ、ただ、投げるだけ、ただ、飛ぶだけ。それで、誰が一番早いか、遠くに投げるか、高く飛ぶか。それを競う競技だ。単純な動きのなかに、いろんな技術があり、選手たちは0コンマ何秒かを削っていくことになる。

シンプルなものほど奥深い。

この銃剣道についても、競技を一言で説明すれば、「ただ突くだけ」である。

しかし、その中には、先人たちが編み出した様々な技術があり、それを受け継いできた方たちの伝統があるんだと思う。

連盟のHPにこう書かれている

戦後における銃剣道は、昭和31年全日本銃剣道連盟が結成され、現代の武道として、戦前の戦技的内容を完全に払拭して、しかも古来伝統武道の真髄を継承 しつつ、全く新しい大目標にむかって競技会を主体とした近代的スポーツとして再出発したものである。従って、その修練の目標や理論、使術等については槍術や 剣道と全く同様のものであり、 現代社会人としての人間形成に資することを目指したものである。

 全日本銃剣道連盟HPより

 銃剣道ということだけで、戦争を連想してしまうのは、少し違うのではないかと感じた。たしかに、その昔は戦争に勝つという目的のために、この技術は磨かれて、教えられたのかもしれない。

しかし、HPに書かれている内容を見ると、銃剣道の伝統は継承しつつも「近代的スポーツ」として位置付けている。

 武道の目的って、練習を通して人間として成長することだと思う。

上記のHPの最後にもこう書かれている。

現代社会人としての人間形成に資することを目指したものである。」

さすが、核心を「突く」言葉だと思った。